新商品｜3～4人前で、超お得！『デルコス・ファミリー』登場！

「インドの家庭料理を、日本に広めたい！」との希望を胸に、遠い日本へやってきた僕たち。
それぞれがいろいろな飲食店で修業をし、縁があって八王子の「デルコス」に集まりました。
それから、早12年。
順番でインドに帰省しては故郷のぬくもりを感じ、家族や友人たちに会うことで、再び日本で働く元気を養いました。
そして、久しぶりに味わう本場の味は、改めてインド料理の奥深さを再発見することにつながり、新しいインドテイストを日本に持ち帰ることができました。
そうやって、ゆっくりと時間を掛けながら、「デルコス」の味が生まれたのです。

しかし、2020年。
インドへの帰省中に、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、残念なことに、日本に戻れなくなったスタッフがいます。
いつも、店にいるはずのスタッフがいない。
家族同様の仲間がいないことは、日本にいる僕たちにとってとても不安なことであり、みんなで寂しい日々を過ごしてきました。
東京でもウイルスの感染が拡大するなか、緊急事態宣言が発令されるなど、僕たちにとっては初めてのことばかりで、いつの間にか、笑顔が消えていたと思います。
日本へ戻ってこられないスタッフの穴を埋めるために、無理も重なっていました。
正直、限界かな、と思う夜もありました。

そんなときのことです。
「僕たちはそもそも、お客様に楽しんでいただけるインド料理店を目指していたんじゃないか！？ このままではいけないよ！」
僕たちにそう言ってくれたのは、インドから戻ってこられないスタッフでした。
「ああ、そうだった。そうだよね！」
離れてみて、一層強くなった僕たちの「絆」でした。
みんなでテーブルを囲んで、笑顔で食事をする。
そんな当たり前の日常が、何よりも幸せなこと。
そのことを改めて感じました。
みんなで安心してご飯を食べたい。僕らの夢は、ただそれだけなのです。

「デルコス・ファミリーセット」は、そんな想いが詰まったセットメニューです。
ぜひ、テイクアウトして、ご家庭でデルコスのインド料理をゆっくりお楽しみください。
みなさんが安心して、笑顔でお食事されることを願っています。

八王子本店 店長 ガネーシャ・ラム

デルコス・ファミリーセットの中身を教えてください。

3～4名様向けのボリューム満点の内容です！
・お好きなカレー3種類（辛さも選べるので、小さなお子様も安心）
・デルコスサラダ（デルコス自慢の大きなサラダ）
・サフランライス400ｇ
・丸形ナン：4枚
・骨なしタンドリーチキン：5本
・サモサ：4ピース

ファミリー向けのセットということですが、やはりお得なのでしょうか？

カレーは18種類の中から、3種類をお選びいただけるので、迷うこと間違いなしです(笑)
カレーの分量も含め、ご満足いただける3～4人前です。 テイクアウトでお持ち帰りいただいたあとは、すぐにテーブルに出せるよう、できるだけ小分けでお詰めしています。
今回、セットにしたお料理は、通常なら総額6,180円。
ですが、今回は合計3,960円なので、かなりお得です。
食べ盛りのお子様がいるご家庭にも、お求めやすい価格でご提供しています！

テイクアウトだけでなく、店舗内でも食べられますか？

もちろん、店内でもご注文いただけます。
ぜひ、みなさんでお店にいらして、出来立てのおいしさをお楽しみください！

電話で事前に予約をした方がいいですか？

ご来店後でも注文は可能ですので、その際は、スタッフにお気軽にお声がけください。

スパイスの好みは、対応してくれますか？

カレーの辛さは、お好みに調整できます。お子様向けに、辛さを控えたカレーにも変更できます。

テイクアウトの際は、袋詰めにしてくれますか？

無料でビニール袋をご用意し、袋に詰めてお渡しします。

大盛りなどにも対応してくれますか？

有料となりますが、カレー、サフランライス、ナン、それぞれ100円増しで大盛りにいたします。
お客様のご希望に合わせますので、遠慮なくリクエストしてください！

八王子本店と鴨居駅前店、両店で注文できますか？

両店ともご提供しています。

テイクアウトした時、美味しく食べるコツはありますか？

電子レンジで温めていただくと、風味が戻り、おいしく食べられます。
お店でご用意している容器は、電子レンジに対応していますので、安心してご使用ください。

インドでもファミリーセットのようなものがあるのでしょうか？

もちろん、ありますよ。たとえば『ファミリー・ターリー』。
ターリーとは、インドでいう「定食」のようなもの。通常のターリーは、一人分ずつカレーや野菜、ライスなどが盛り付けられているのですが、ファミリー・ターリーは家族全員で楽しむことができるよう、数人前ずつ盛り付けられています。

ファミリーセットで、第二弾を作るとしたら、どんなメニューでしょうか？

そうですね、『JYO-SHE-KAI』（女子会）セットでしょうか（笑）
『JYO-SHE-KAI』とはよく耳にしますが、僕たちにとってはちょっと不思議な言葉。はじめは何のことを言っているのかわからなかったのですが、意味を理解したとき、「ぜひ、『女子会セット』を作ろう！」と思いました。 女子会セットなら、選べるカレー2種類、アボカドサラダ、タンドリープラウン、乾杯ドリンクひとり1杯、くらいがお手頃でしょうか。 近いうちに実現するかもしれませんので、実現化に向けて、ぜひ、応援してください！
それから、私の好みを組み合わせた「ガネーシャ店長セット」を作るなら、「アルコール（笑） 、バーベキュー（タンドリーチキン・シークカバブ）、ベジタブルパコラ、サラダ（グリーンサラダ・豆サラダ）」ですかね！ ん～、これもいいなぁ！（自画自賛！）

最後に、『デルコス ファミリーセット』について、お客様に向けて一言！

セット名の通り、ファミリー（家族）向けの大変お得なセットです。
いろいろな種類のインド料理を一度にご堪能いただけるので、ぜひ一度、お求めください。
『デルコス ファミリーセット』のご注文を、スタッフ一同お待ちしています。

インタビュアー：シャンティ・ヨガンヌ

インドに通い始めて、早20年以上。
すでに30回以上訪れている私ですが、実は、最初にインドを訪れた時には散々な目にあって、「もう２度とこの国には来ない！」と思ったほどでした。 夜、部屋で寝ていれば誰かに押し入られそうになり、道を歩けば痴漢に数時間付きまとわれ、買い物をすればぼられたりだまされたり、挙げ句の果てにはお腹を壊し、飲まず食わず3日間くらい過ごすことに。

「もう絶対、インドなん来ない！」と思っていたのに、気持ちが変わったのはその２年後。 なぜか、「このままインドに負けっぱなしだと悔しい」と思い始めたのです。
そして２度目にやってきたのは南インド。 前回は時間があまりなくてデリーやアグラ、バラナシといった北インドしか周れなかったので、今回は南インドをゆったり周ることに決めました。 なぜ南インドにしたのかというと、北インドとは違って、「南インドは人が穏やかで、ご飯もおいしく、自然も豊かで、とてもいいところだ」という噂を耳にしたからです。

まずは、インド東部にあるカルカッタからチェンナイの街まで電車で向かいました。 乗りっぱなしで、約30時間。 インドの電車は日本と違って新幹線というものがないので、ものすごく時間がかかります。 しかも、日本の電車のように乗り心地が良いわけではなく、私が購入したチケットは格安の「セカンドスリーパー」という席だったので、インド人の庶民がギュウギュウ詰。 ３人がけの座席に６人や７人が重なり合うようにして座るのです。

カルカッタから乗り込んだ電車は、次第に速度を上げて南下していきました。
当時はまだ、外国人を見たことがないというインド人も多かったので、車内にいる私は否応なく目立ちます。 「名前はなんだ」「年齢は」「結婚しているのか」「えっ、結婚していないのか？　なんで一人で旅しているんだ」「お父さんの名前はなんだ」「その時計はいくらだ。売ってくれ」
こんな質問があちこちから飛んできます。この質問攻撃に30時間もさらされるのかと、半分うんざりしながらボーっと景色を眺めていました。

やがて日が暮れ、食事の時間になりました。
時間になると、食堂車のスタッフが注文を取りにきて、席まで届けてくれることを知っていたので、スタッフが来たら頼もうかと思っていたところ、目の前に座っていたインド人一家が、「これ、食べるか」と聞いてきました。
さっきまで私に質問攻撃をしていた一家は、両親と子供たちが四人。
みんなで南インドの田舎へ帰るところのようで、お母さんは足もとにあるバッグから、カレーやライス、野菜のピクルスなどを取り出しました。
「えっ、いいよ、無くなっちゃうから」と遠慮したのですが、お父さんもお母さんも「いいから、食え、食え」と私の分まで容器に取り分けます。
ありがとうと、ありがたく受け取りました。 決して量が豊富だったわけではなく、私の分を分けたら一人当たりの量が減ってしまうのに、誰もそんなことおかまいなしのようで、相変わらず私に質問攻撃をしながら、みんなで同じ料理を食べました。

そんなふうにして始まったインド２回目の旅。
それは１回目の散々だった旅とは大きく違い、とても素敵で、楽しく、素晴らしい出会いがたくさんあった旅でした。 その旅があったからこそ、私は今もインドを訪れているのだろうし、あのお母さんの手作りの味ほど、じんわり美味しいと思ったカレーは、いまだにないのです。

そんなことを思い出していたら、目の前に「ファミリーセット」がやってきました！
今日はこれをテイクアウトして、家族といただきます。
あのインド人家族のような、大人数ではないけれど、みんなでおいしいものを分け合って食べるということは、どんな場所でも、どんな料理でも、やっぱり幸せだと思うのです。

コラム：シャンティ・ヨガンヌ